可視光通信…菓子交通神?お菓子と交通の神じゃないって

可視光通信とか眼や光にまつわるもろもろ

海上保安庁さんとの可視光通信実験の舞台裏

さて、少し古いネタですが、いろんな事情でわりと最近報告が公開された、海上保安庁さんと可視光通信コンソーシアムの可視光イメージセンサ通信実験の、余分な舞台裏記録です。

公式な実験概要としては、可視光通信コンソーシアムさんの
「トップページ  >  VLCC活動のご紹介  >  灯台サブプロジェクト」
http://www.vlcc.net/modules/bulletin3/index.php?page=article&storyid=63
をご覧ください。

経緯としては、こういうトラッキング性能実証をやるにあたり、「実際に船と灯台で、海上でやりたいが・・・」というところに、さすが、海猿を擁する日本の海上保安庁
東京都立川市にある研究所に、海流水槽があり、そこで、小型模型船に対する実験ができるとのこと。
なるほど、それなら模型でやって海上保安庁さんの現実とシミュレーションのモデル適用ノウハウ含めて心強いということで、イメージセンサ通信での可視光通信開発やっている各社の腕比べも含めて、協力いただき実験を行う事となりました。



さて、「回流」水槽、私は現場にいくまで、横に回流する形、いわゆる流れるプールだと思っていたら、垂直型といわれるものでした。だから、水槽は一本に見えるだけです。(図1)

実験の船は、上図A地点に固定した計測台車下に、模型船をおき、そこに各社の試作機センサを設置というものです。(船につけたセンサ出力はPCに取り込んで記録解析)

計測台車に船をつけて、この水槽の上を走らせたりの実験もあるようですが、今回は静止の船と波の関係で実験なので、台車は固定でおこない、船を最小張力の紐で半自由固定にしています。

A地点側の台車の感じ、をA地点側の水槽のはしから眺めると・・・・


図1のB地点に1個のLED光源を設置します。A-B間の距離は30mくらい。これは、視角度でいうと、数百m先にある数十センチ幅のLEDブイに相当する視覚度になっています。B地点側には造波装置があり、自由な波高、周波数の波を作れます。(実際の海上において、ほぼ暴風下なみの波のシミュレーションまで可能)観測点から、点灯されたLEDを見るとこんな感じ。(LEDは灯台と同じ4秒ごとの0.4秒点灯です)

で、私はこんな感じで実験観測やりました。


もうですね、この台車にこんな感じで乗り込むだけで、なんか楽しかったですねぇ。。ちょっとどこまで船の揺れ対応するのか、船のゆれがどうかってのわからない点もあり、少しドキドキでしたが。まあ、東京湾ではあり得ない波とかかなり苦しかったけど、おおむね満足する結果でした。

海保さんの実験、楽しいんですよね。
以前、陸上自衛隊立川駐屯地の飛行場を可視光のために貸り切ったぜ〜っていう、陸上1km実験も楽しかったし。
もちろんその後の九十九里も楽しかったです。なんつうか、これぞフィールド実験という真骨頂ですからね。
やっぱり通信実験やるなら、屋外長距離ですね。若者よ書をすてフィールド実験に出よ!です。


そうそう、海保さんと仕事すると、清々しいのが、研究者の方も軍隊調?の口調がちょいちょい入る事です。
「・・・では、ひとよんまるまる時(14時)(キリッ)に開始ということで・・・」みたいな言い方、ニヤリとさせてもらえます。