可視光通信…菓子交通神?お菓子と交通の神じゃないって

可視光通信とか眼や光にまつわるもろもろ

陸上自衛隊の滑走路で可視光通信実験(過去レポート-1)

なぜか今頃、TechOnの用語辞典の
HOME > 用語 > LED用語辞典 > 「可視光通信」の項ができて、旧聞ながら灯台実験のことが述べられていたし、昨年末の海保さんの実験紹介
海上保安庁さんとの可視光通信実験の舞台裏
が思いの他、クリック伸びたので、また古いネタで恐縮ですが、
埋め草的に過去の写真の蔵出しをします。


※公式な、灯台関係の可視光通信の取り組み紹介については、可視光通信コンソーシアムのWebページで、トップページ>VLCC活動のご紹介>灯台サブプロジェクトをご参照ください


さて、LED灯台を想定した可視光通信コンソーシアムの共同実験は、これまで、
(1)「自衛隊滑走路実験1km」 08年5月
(2)「九十九里海岸実験2km」 08年9月
(3)「海流水槽トラッキング実験」09年12月
とやっています。
((3)にあたるのが海上保安庁さんとの可視光通信実験の舞台裏の記事です)

で、今回は、過去にさかのぼり(1)の話。


当時、長距離実験の本番である(2)の九十九里でkmオーダ達成の本番に向けて、参加各社とも、さすがにいきなり九十九里浜でkmオーダーはちと不安・・・・
(うちの開発だと、すでに昼屋外の1kmはやっているので、ほぼ自信はあったのですが、最新のkbps試作では未実施でした。)
そこで、立川市海上保安庁の研究所と、陸上自衛隊駐屯地とは隣接で、海保のヘリなんかは共同で滑走路を使っているので、そこで長距離実験やれるよと、海上保安庁様より提案いただき、それに乗らせていただくことに。


立川の自衛隊の場所はここです。(GoogleMap)

大きな地図で見る

2008年5月22日、ど快晴の実験日和。
(まあ実は、快晴で気温が高い日=「陽炎などシンチレーションおきやすい」
というのは、可視光通信的にはぜんぜん「日和」でなく、外乱に強いイメージセンサ通信とはいえ、条件としてはどちらかというと不利ですが・・・(^^;)

各社いったん、海保さんに集合し、車を連ねて陸上自衛隊の門へ。

さすがに自衛隊ですから、わらわらと隊員の方がでてきて、事前提出しておいた使用車両と、参加人の確認。
セキュリティ上かなりきっちり一人ひとりを確認。
「実験に関係ない写真はみだりに撮らないように」と釘をさされます。


で、施設内を延々走り滑走路の端へ。
とにかく今日は夜まで自衛隊の滑走路貸切だぁ!

セッティングの様子です。テーブルの上の赤と緑のやつが、が小型灯台(2マイル型 海上ブイ)です。 


で、受信側チームは徒歩と自動車で受信側機材を運びます。


灯台なんで本番は日が暮れてからですが、イメージセンサ通信の特徴で、外乱に強い=まわりが明るくても広い検知角度のまま通信できるので、セッティングと動作確認をかねて、100mとか200mで肩慣らし。 

これは100mで信号補足と受信の確認テストのうちの試作機での受信画面のスナップショット
(メッセージ文字列はテスト用固定メッセージです)受信結果を別カメラの画像に重ねたものではありません。
1つのイメージセンサでシーンを撮影し、受信しながら画像上位置を把握しているのがポイントです。

そんな感じで明るいうちに、いくつかの距離ポイントで受信実験。
昼間における貴重な長距離通信のデータ取りをしつつ、今回の目的の1kmポイントに到着。夕暮れを待ちます。
以下は、移動中の500m地点から、送信側をズームで撮った感じ。


で、夜になりまして実験開始。無事に受信です。
写真は受信機画面のスナップショット、周囲の光は立川の街の灯りです。

なお、昼間の好天で相当滑走路が暖まっていてさすがに1km離れると、蜃気楼で、灯台光源が縦に2つ割れているのがわかるでしょうか?
で、その場合も別に問題なく受信が成功しています。

自衛隊施設がとても広いので、立川の郊外とはいえ、街の灯りがとても遠いのが不思議な感じでした。
すべて終わったのは午後9時近く、みんなで暗い中撤収。


最後に、明るいうちに撮影しておいた参加者みなさんでの写真です。


あとは、前記(2)の九十九里での実験記録も早々に上げることにします。